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  • ATELIER HAYATO NAKAZAWA

秘境・西山美術館

秘境と書くと徳島の奥地とかに思えますが、小田急線で新宿から30分くらいの鶴川駅という場所にあるとある美術館に行ってきました。


西山美術館は小田急線鶴川駅からバスで15分くらいの場所にあり、2006年に設立された比較的新しい美術館です。またこちらの美術館はロダン、ユトリロの作品を多く所持しておりユトリロの個人コレクションとしては世界一だそうです。あとなぜか鉱石もたくさん保有しています。


以前から気になっており、職場のお客様から教えていただいたのですが、ついに訪れることができました。

入り口はこんな感じです。

一応断っておきますが、別に宗教施設ではありません。

ただもぉ、入口だけで美術館の中全部見たあとのようなお腹いっぱいな気分になってしまいました(笑)


今まで数百カ所の美術館を回ってきましたが、ここは衝撃的な美術館ベスト5の1位か2位に食い込むような強烈な場所でした。 そして入館料払ったら受付のおばちゃんからなんか小さな石をいただきました。鉱物が名物なので入館者にくれるようです。なんか御利益的なものある石ですよー、とおっしゃっていました。


中に入るとこんな感じです。

地上5階建てですが、なんか3階まではタダで入れるらしいです(笑)


なんかこう、お母さんが息子の部屋でみてはいけないものを見た時ってこんな感じなのかなって思いました。


あとこの美術館の特徴なのか常にシンメトリーに観葉植物が彫刻の合間に配置されております。美的感覚としてどうかは特に言いません。

また観葉植物。

またまた観葉植物。

まだまだ観葉植物(と、パワーストーン!!)

もおいいだろ観葉植物!!!!

もはや寛容植物になりそうです…。

あとロダンの自画像の横ではなぜか水晶石が回転してました(笑)もう現代美術ですね。

この彫刻&観葉植物の謎の密林を抜けると素敵な喫茶室がございます。この喫茶室の特徴は20万から80万くらいするマイセンのティーカップとお皿でケーキとお茶がいただけることです。普通に美味しかったのと近所のハイソなマダム達がお茶してるのが特徴的でした。

喫茶室の壁面にはなぜか宝飾品も売っていました。なんか美術作品より宝石と鉱石の数の方が多かった気がします。


さらにテーブルの眼下には、

まただよぉ〜〜。マイセンのカップで優雅にコーヒーを飲んでたら、窓の真下にはまた金のロダンがいました。。。。


そしてメインにあたる4、5階ですがここは撮影禁止なので是非実際に訪れて見てみてください。人がほとんど(というか私しか)いなかったので貸切状態でした。喫茶室はなぜか館内より混んでいましたけど(笑)普通に静かな空間で落ち着いて作品が鑑賞できてよかったです。


途中の通路に謎のトロフィーとかあったけど(笑)


あとユトリロが壺に油絵を描いたという作品が世界に3つだけ現存しているようですが、一つは行方不明で、もう一つはアブダビの王家が保有していて、最後のひとつがこの西山美術館にあるそうです。鶴川の奥地、まさにわたしが今いる、ここに。…カメラも警備員もないんですけど(笑)めっちゃポツンと田舎の玄関においてあるみたいに置いてありました。

美術館のなか自体は非常に楽しいのですが、さらに美術館を出ると美術館の裏には広大な敷地が広がっており(7000坪あるあらしい)こちらも見学可能です。


個人的には美術館と同じくらいのボリュームでなんか普通の美術館の5倍くらい楽しめた感じがしました。ちなみに喫茶室のケーキはここで飼っている名古屋コーチンの卵で作っているらしいとのことで、まずは名古屋コーチンを見に行きました。

本当にいたよ(笑)

ほかに孔雀と七面鳥などがいました。

売り出し方としてはもう西山美術&動物園でいいんじゃないですかね?


地方のお金持ちの必需品、ソーラーパネルもございます。あとまた謎の石アゲイン。

さらに小パルテノン神殿のような建物が建設中でした。

そして極め付けは自由の女神です。

なぜヴィーナス!?なぜか上海って歌がありますね、井上陽水の歌に。

さらに下には鯉がいました(笑)

鶴川の街並みが一望できます。



最後の方はごめん俺、おまえのこと友達だと思ってたけど、もうよくわかんねぇよ…みたいなテンションになってきました(笑)


全編を見終えて私が思ったことは、金持ちの悪意のない趣味ってのはすごいな!ってことでした。正直名画がある美術展なんかの数百倍楽しかったです。

今までずいぶんいろんな美術館や美術作品を見てきましたがここはとにかく別格でした。もはやこの美術館自体が創設者の西山さんの作品ではないかというくらい『統一感がない』ということで統一されていました(笑)


だってさ、駐車場の看板これですよ?

コイツァかなわないよ。もうどんな現代美術作家もこれには及ばないでしょう。私の心の中では『やられた…』という感覚が無限ループしてました。


本当にいろんな意味で『考える人』を感じさせてくれる素敵な美術館でした。


現在もコロナで大変な状況ではありますが、完全に浮世と隔絶した世界で、全く密になる可能性もゼロリスクなので、みなさん興味がありましたら是非訪れて見てみてください!!


では、次回はまたもう少し美術によりそったことも書きたいと思います。前に言っていたシュ・ニンさんとかアートフェアとかドマーニとか3月、4月にも色々な展覧会に行ってきたのですが、すべてとうの昔に終わってしまったので、いつか『終わっちゃった展覧会』みたいなタイトルで書きたいと思います。


ではでは。

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