ここ最近で体験レッスンを受講していただいた方の作品をアップ致しました。
下の写真は数日前に体験された方の作品です。
全面に水干の紺青を塗った後、岩絵具の岩紺(12番)を塗り重ねています。
下地に水干絵具を塗っているため表面に色むらがほとんどなく非常になめらかな仕上がりです。2時間の体験レッスンでできる肯定には限りがあるのですが、全面に彩色がしっかりと施され完成してみえます。
そして描く人の性格が特によく表れるのが線描や彩色の作業です。非常に神経の細かい方の線は細くゆっくりと引かれ、逆におおらかな性格の方は緩急が効いたやわらかい線を引く傾向があります。日本画の良いところは初めは線が太くなったり彩色もなかなか均一に色が塗れなかったとしても徐々に経験を積み重ねていくとでそれが可能になっていくことです。そしてそれらの過程はけして修行のように苦しいものではなくゆっくりと呼吸を落ち着かせ心を整えるような作業のように感じます。
昨今写経や座禅などが海外の方に人気ですが、日本画における線描(骨描き・こつがき)や彩色も非常に似た様なものを感じます。
『絵を描く』=クリエイティブなセンスと勢いで仕上げる、という印象を持たれがちですが日本画に関してはどちらかというともっとじっくり丹念に仕上げるという印象が非常に強く感じます。そして自分の指で絵具を練り彩色する作業は『塗る』というよりも絵具を決められた場所に『落とす』という感覚に近いです。
体験にいらっしゃる方の大半はお仕事をされている方々ですが、みなさん絵を描いてる時はとてもリラックスして良い経験をなさったとおっしゃっていただいております。
日本画というとどこか硬く高尚なイメージを持たれがちですが、アトリエではなるべく手軽に気軽に楽しんでいただけるような体験を提供しております。
なにか没頭できるものを探している方、お仕事が大変で息抜きを求めている方、日本画に興味のある方、ぜひご興味がございましたら一度体験にいらしてみてください。
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